紫式部物語

同じムラの中にいると、老いも若いもムラの中の歴史や文化はなんとなく理解してると思って、語られる昔話もストーリーは詳しくてもその背景とかは曖昧です。

そのムラの外からやってきた人がその昔話に興味を持ち、ムラの歴史に詳しくないその人は、まずその歴史を研究して、その背景と共にその昔話をムラの人たちやその外の人たちに語りました。ムラの人たちもその昔話を新たな気持ちで聞く事が出来ました。

ライザ・ダルビー著「紫式部物語」516spjb5ctl__sl160_aa115_

この本を読んだ感想がこんな感じです。

以前から読みたかったのですが、単行本しかなくて、文庫本になるのを待ってました。

これは紫式部日記をベースにした紫式部の独白、という形の小説です。もっとも、紫式部の娘がそのまた娘が、母から託された祖母の日記を読む、という意外な冒頭から始まるので、最初からえっ?という違和感に似たものも感じますが。

それに、各女性キャラクターに名前が付いているのも、違和感があるものの読んでいるうちにそれもなくなります(平安時代あたりの女性には個個の名前の記録がほとんど無いです)

あ、これはちょっと?う~んそうではないのでは?とか、その違和感とストーリー展開が融和し、尚且つ紫式部の仕えた時期とかが曖昧ではないので、背景が見えやすく理解がすんなり出来るのも、ライザさんの研究、文才のなせる業でしょう。

宇治十帖を執筆するあたりが、なかなか面白かったというか、う~ん、そうなのか~と興味深かったです。夢浮橋のラストでちょっと外国小説ぽいなあ、と思ってみたり。

読み終わったあと、

やっぱり田辺聖子の紫式部も読んでみたいなあ、という欲望も出ましたけど・・・。

清少納言が「むかし・あけぼの」なら

紫式部「いずこ・むらさき」(公任さんのジョークより)なんてのはどうかしら・・・coldsweats01

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バッテリー

息子がまずこの本(文庫本)の2、3、4巻を買ってきました。ついで娘が定期テストの前にも関わらずこれに夢中になってました。最後に私が

「そんなに面白いの?」

と読み始めたらブレーキ利きませんでした。「この続き、ないの~」と言っていたら、息子が誕生日のプレゼントにと1巻、5巻を買ってくれました♪

野球というスポーツに惹かれて、バットを握り、グローブをはめる少年達。

でも「学校」に所属している以上、大人たち、監督、校長、教育委員会等が手かせ足かせとなり、「自分たちのゲーム」が出来なくなってしまう。

それでも野球が強い高校に進学を目指すもの、夢破られて普通の高校生を目指すもの・・でも、彼らはやっぱり野球が好きなのです。

ある事件をきっかけに、新田東中学野球部部員たちは野球部存続のために県の強豪校との対戦を画策します。それはやがて学校と言う枷を外して、本当の、自分達の野球をやろうといううねりに変わっていき・・。

個性キラキラ光りまくりの登場人物にぐいぐいひっぱられながら読み進むうち、学校からも親からも管理された少年達の「僕達は学校の所有物じゃありません」という叫びが。自己が確立しつつある難しい年代が描かれ、子育て中のお母さん、お父さんこそ必読かなー、と思える「児童書」なのであります。舞台が岡山、広島方面なので関西人にはなじみ易いです。

文庫本は全部で6巻あるそうです。まだ最終巻を読んでいません。果たして彼らが求めるモノを得ることができるのか・・。単行本はすでに全巻揃っているので、学校の図書室にはおいてあるらしいので、図書室利用できる環境のある方は読んでみられたら如何かな・・と。

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楽器で分かる自分の性格

先週テレビで「○分で分かるクラシック」なる趣向の番組に、N響首席オーボエ奏者の茂木大輔さんとおっしゃる方がゲスト出演なさってました。オーボエにも首席ってあったんだーと思ってましたが、次の日、本屋さんでその方の本「オーケストラ楽器別人間学」を見つけてしまい、運命を感じて買ってしまいました。

楽団の四方山話かなーと思いきや、一行目から「オーケストラはサイボーグ009だ!」ですと。00ナンバーの彼らに個性があるように、楽団員一人ひとりに際立つ個性があるという事で、受け持つ楽器から「著者の大嘘」により出身地、家柄、性格を分析してしまうという楽団員にとっては迷惑極まりない一冊です。しかし、その洞察力、分析力は只者ではなく、解説において「オケピ!」(劇場等のオーケストラピットの事)の監督さんが絶賛してます。

選んだ楽器(楽器に選ばれる?)で、見事に性格が現れるんですね。有名人(架空、実在)にはどんな楽器が合うかというところは爆笑もんです。(ただ、最初に009もって来たのなら、彼らにも楽器を持たしてほしかったなー)

性格判断に使われる楽器の解説も明朗会計で分かりやすい。ヴァイオリンに第1、第2がある理由、初めて知りました(私のクラシックの知識なんてこの程度)。

そんなわけで、買ってから一気読みしました。それくらい面白かったです。素人でこれほど楽しめたのだから、趣味、仕事で楽器に携わる方はなおいっそう楽しめるのではないでしょうか。それを思うとちょっと恨めしい。イエス、ノー式の楽器別性格判断は恐ろしいくらい当たってます。

(ご報告)

娘の私学受験、合格しました。

残るは公立です。

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清少納言

あるブログのコメント欄に、ある作家の作品名を出して、あなたの姿勢はこの作品の主人公のようだ、と書き込んだところ、その主人公の名を出して謙虚に答えて下さる。

こういうやりとりがあると、ああ、この人この作品知っているんだ(もちろん知っているだろうと予測してコメントしているのですが)と、解って貰える嬉しさ。そんな気持ちを求める人が多いからこそブログがこれだけ発達したのだと思います。

田辺聖子の「むかし・あけぼの 小説枕草子」を再度読み終えました。なぜ再度かはこちら

タイトルどおり清少納言の「枕草子」を小説化した作品ですが、角川書店の「野生時代」に連載されたらしいこの小説は、そのフィールドに合わせた明朗快活な作品です。

家に閉じこもるだけの人生はしたくない、と夫の則光に宮仕えを申し出て、10年後にようやく許しを得ます。彼女のお父さん、おじいさんは共に有名歌人。お父さんに教えてもらったり、家ある彼らの作品やら資料やらを読み齧って育った彼女は、宮中において培ったそれらを開花させます。

それを、しっかり受け止めてくれたのが、宮中サロンの女あるじ、定子中宮でした。その「ツーカー」(原文ママ(笑))のやりとりに酔いしれる彼女は、このあるじと運命を共にすることを誓います。そして華やかな宮廷ぐらしが始まるのですが・・・。

貴族以外は人間じゃないと言い切る彼女がやりこめられると、庶民の自分はザマーミロ、と思ってしまいますが、それでも憎めないキャラクターなのです。

清少納言と紫式部はよく対比され、どちらかというと清少納言は世間一般的にウケが悪いです。男社会に出喋って自分の教養をちらつかせる厭味な女だと言われますが、この小説では田辺聖子は清少納言の弁護、というか、彼女が何を求めて男社会に交わったかが描かれます。

ちょっと違うかもしれませんが、私たちのブログでの発信と、清少納言の宮中での発信は似ているような気がするのです。

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遅読書の秋

図書館で本を借りたいのですが、自慢じゃないですが、すっごい遅読なんです。

図書館で借りられる期間は2週間。でも、行ったからにはあれも、あ、これもと、ついたくさんの本を借りてしまい、結局読みきれず返却なんてこと数知れず。

結局、期間に捉われずにゆっくり読みたいので、本屋か古本屋で買ってます。

古本も安いから、と、まとめて買うのですが、こんどはそれが山になる。整理すればいいんだけれど、お気に入りの本をついうっかり捨ててしまったり、なんてこともあるので中々出来ません。本屋さんで買った田辺聖子の「むかし、あけぼの」の上下巻のうち上巻をそうやって失くしてしまいました。

でもこの間、失くした上巻を古本屋で見つけ、また買ってしまいました。今読み直していますが、やっぱり面白い♪

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恋する伊勢物語

俵 万智の「恋する伊勢物語」を読み終えました。

古典解釈本は田辺聖子がいい、と思っていたのですが、今回、俵ワールドにどっぷりはまりました。

伊勢物語の現代語訳(少年少女古典文学館)の作業の中で、思いついたこと、ツッコミなどを纏めたのがこの本なのですが、とにかく伊勢は面白い、ということがよく分る1冊です。

続きを読む "恋する伊勢物語"

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時代劇ファン必読

斬られ役一筋でやってこられた福本清三さんのインタビューをまとめた「どこかで誰かが見ていてくれる」を読み終えました。

インタビュー本はあんまり触手が動かないのですが、例によって本屋でパラパラ、琴線ピーンで購入です。途中割り込む第三者とのやりとりとか、無意識に出てしまう口癖とかも全て文章に組み込まれているのですが、それがまた人柄を知る上で重要な情報となっているのです。

苦しい家計をなんとかしようと十代前半で既に働いた福本氏、だんだん注目されるようになっても大部屋俳優を貫きます。同僚の川谷拓三が大物俳優になっていっても、自らの姿勢を変えません。といっても無欲ではなく、ファインダーの中に写りこむ為の努力を惜しまない。こんな一途な人たちがかつてのチャンバラ映画を支えていたんですね。ホントに無茶なさってます。

福本氏は今の若手の殺陣師を嘆きます。中途半端な殺陣をテレビでみて育った世代が、先達の殺陣に倣おうとしない・・・。予算の問題でもあるのですが、殺陣が無造作に大量生産されている、唐突に殺陣が入って、いつの間にそんなにいたのかという数の浪人達がわらわらと出てきては斬られて行く。

それでも、福本氏は仕事だからと斬られ役、殺され役を続けます。大物歌手の舞台で立ち回りを依頼されたのですが、退屈すぎて早く京都に帰って斬られたい。そんなエピソード満載の本です。

で、福本氏はその後ハリウッドでトム・クルーズと「ラストサムライ」で共演しました。その後のインタビュー本も出ているみたいですがいずれその本も読むでしょう。
 
さて、これから「ラストサムライ」見ようかな。

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読まず嫌い

 さくらももこの「憧れのまほうつかい」を読み終えました。

 読みたい本を探すとき、ぱらぱらとめくって見て自分の琴線に響けば即購入、いくら探してもなければ、諦めるか妥協するかですが、この本は即買いでした。

 エロール・ル・カインの作品と本屋で出合った著者のその後のエピソードを綴った本ですが、自分が、ああ大好き!というものに出会える喜び、またその人物に関与した人びととの交流が文章で踊ってます。読みながら、共感を感じるのと同時にギョーカイに顔が効く人はいいよなー、とシットもしちゃいます。

 さくらももこ、といえば「ちびまる子ちゃん」が有名で、そのほかにもエッセイ等もベストセラーになっています。「まる子」はちょっと読んだことはありますが、エッセイは全く未読。でも、「憧れ・・・」を読んで、彼女のエッセイもまんざらではないな、と思いました。ただ、他の本を読むかどうかは未定ですけど。

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