26日金曜日の夜、NHKで、命の舞い 特集 ハイビジョンふるさと発
「隠岐・復活への記録」という番組を見ました。
前半は見逃したので、後半のみでしたが。
島根県隠岐の島町にある隠岐国分寺で毎年4月21日に奉納される蓮華会舞(れんげえまい)。
異国情緒に満ちた独特の舞は平安時代に起源を発すると言われている。ところが昨年2月、寺の本堂が火災で全焼。保管されていた舞の面や衣装、楽器はすべて灰になり、舞は存続の危機に陥った。「このままでは島の大切な伝統が消えてしまう」…一人の男が立ち上がった。蓮華会舞保存会の会長・村上秀男さん。失った面を村上さん自らが彫ることを決意し、半年間休みなしの作業ですべてを復元した。
(NHKホームページより)
会長さんは、一日8時間、お面を彫り続けます。彫っては疲れ、休んでは彫り・・・。大型の獅子面には材料探し、彫り方共に最大の難関でしたが、仲間たちと共に乗り越えて行きます。
その姿はまさに命を削る、という言葉しか思い当たりません。
会長のお父さんは明治時代初期の廃仏毀釈によって途絶えたこの舞を復活させた人でした。その背中を見て育った会長さんは、今回の火災によって失われた祭りを、今復活させなければ未来永劫失われてしまうであろう、と強く思われたようです。
その復活への作業は決して楽しいものではなく、労苦の連続。しかも最初は会長一人で活動されていたのですが、材料、資料を求めて一人奔走されるその姿に心打たれた人たちが、資金協力を申し出始めて、やがて一つの大きなうねりになっていきました。
大物の獅子面、小物の面も全て復元を終え、ようやく舞の復活にむけて走り出したとき、会長さんは入院してしまいます。
会長さんが育てた若手の舞手の一人の青年が、お見舞いに訪れます。会長さんはその青年の手を取り「自分は復活した舞を見ることは出来ない。悔しいが、あとの事は君たちに任せたから」と言うのです。
青年は、その時、「大丈夫、きっと良くなるから、絶対見れるから」と答えます。青年は実際会長さんはきっとよくなる、と思ってたでしょう。
会長さんは末期のすい臓がんでした。そして舞の直前に旅立っていかれました。
舞の当日、会長の奥さんは会長の写真と共に祭りに臨みます。
あの、青年の竜王の舞が始まります。8分間の激しい動きの舞。その舞の中盤、竜王はは会長さんの写真の前で、長い間の見得きりを行いました。
その、竜王の面の下にあるのは、慟哭か、決意か。
青年は、翌年は都会の学校へ行くが、舞には帰ってきて、ゆくゆくは受け継いでいくと語ります。舞の終わった神社には、幼い舞手たちがもう次の年の練習を始めていました。
舞は確実に未来へつながりました。
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